中古船の購入が決まり、停泊先の横浜京浜ドックから、山口県下関の小門造船を目指す2日間の船旅に同行。航路を避けて太平洋に出て、列島を右手に見ながらそのまま沿岸をひた走る。和歌山から四国に入るあたりの海域と、四国を過ぎて豊後水道に入るこの二つの海域は昼は穏やかだが、朝夕かなりしけこみ、久しぶりに船酔いの洗礼を受けた。ブリッジに襲いかかる波しぶきに不安を覚え、船長に「島影かどこか静かなコースないかな?」と船長は「ありましぇん。このまま行きましょう」と男の背中を見せつける。どうにか時間が過ぎ、やがて月明かりがやさしく海面を照らす穏やかな海域へと進んできた。関門橋に差し掛かると、月がやさしく水先を照らし、クルー達は動画撮影に夢中。小門造船に到着したのは午前2時半。久しぶりに帰る第二の故郷。主機が止まると静寂の中、GoTo夢の世界へ! おわり。